ベルリンの青い空 その2 ベルリンへの道 後編

ベルリンの青い空 その2
ベルリンへの道 後編

ハンブルクの空港からは中央駅
まで、地下鉄一本でいけるはずで
す。
金額を確認し切符を買って、日付
を自分で打って改札なしにそのま
ま乗り込むのは、ドレスデンやベル
リンと同じです。
ところがどうも方向が違うような気
がします。
ドアの上の路線図を見入っている
と親切な男性が声をかけてくれ、「
どこへ行くのか?」と聴くので、「中
央駅です」というと、「違うからまた
空港へ戻って乗りなおせ」と教え
てくれました。
同じ路線で、同じホームから別の
方向の電車も出ているようです。
なんとかハンブルク中央駅に到着
しましたが、ドイツ版新幹線である
ICE(インター・シティ・エクスプレス)
の発車時間の間際です。
チケットを買おうと窓口に行きまし
たが、時間がないからすぐに乗っ
て中で買えと受付の女性に言わ
れてそのまま乗車しました。
けれどどうも方向が違う感じがしま
す。
ドイツでは終着駅の表示はあります
が、次の駅の親切な表示などはま
ったくありません。
自力でなんとかしろという感じです。
車掌さんに聞いてみると、やはり
反対方向の電車に乗ってしまった
ようです。
事情を説明し次駅で降りての乗り
継ぎなども聞き、チケットを買いま
した。
情状酌量のまったく効かないルー
ルの国のドイツですが、事情をくん
で次の駅までの運賃は免除されま
した。
特急なので次の駅までは30分、さ
らに40分ほどの待ち合わせ時間
があります。
定刻になって来た列車は普通の
電車で、ICEではありません。
ICEが来るものとばかり思っていた
私は間もなく来ると待ちましたが、
ホームには乗客も駅員も誰もいなく
て聞くこともできません.
ふいに身体の中から「乗る」という
声が聞こえ、発車間際の列車に
飛び乗りました。
結果的には正解で、これに乗らな
ければベルリンには次の日のICE
にしか乗れませんでした。
ハンブルクで行き先を確認して乗
り換え、2時間弱の乗車です。
もし寝過ごしたら今度はどこへ着く
かも分かりません。
緊張のままベルリン中央駅に着い
たのは0:02.で、日付が変わって
翌日となっていました。
東久留米をでてから27時間経って
います。
ベルリンは本当に遠かった。
階段を上がるといきなり、娘の萌と
遭遇しました。
難しいベルリン市内7日間乗り放題
のチケットの購入を手伝ってもらい、
やっとホテルに到着しました。
クロイツベルク地区にあるホテルの
そばにはベルリンで一番美味しい
といわれるケバブの店、ムスタファ
ーズ・ケバブがあります。
香ばしく焼き上げたパンに、野菜
や鶏肉がたっぷりと入り、スパイシ
ーで切れ味のあるソースがかかっ
ているトルコの名物料理ですが、
発祥は意外にもベルリンです。
普通は30分待ちが当たり前だそう
ですが、夜中なので空いています。
ビールも合せて買ってきてもらい、
遅い遅い夕食です。
考えてみると機内食の昼食をとっ
て以来、持ってきたブルーベリー
の飴3個と乗り継ぎの飛行機でで
たビスケット数枚の他は12時間の
間何も食べていませんでした。
緊張で食べることなど忘れていた
のです。
ビールを飲みながら今日の出来事
を萌に報告します。
ベルリンの空港がストで止まってい
ると聴いたときは「絶対に今日中に
は来られないだろうと思った」そう
で、飛行機を止めた話では「日本
人はふつうそこまでしないよ」と感
心されたような、半ば呆れられたよ
うに言われます。
走り疲れた足の痛みを感じながら
長い一日をふりかえっていました。


ベルリン中央駅 0:05.