カテゴリー別アーカイブ: 旬のくらしと分けアリの食べ物

小麦に頼らない暮らし

小麦に頼らない暮らし
小麦グルテンは腸内で腸壁にくっつ
き、はがれる時に繊毛やセンサーと
なる細胞を壊していきます。
そのために免疫システムがきちんと
働かなくなり、時とともにトラブルが発
生します。
先週、小麦粉に頼らない暮らしの提
案をしましたが、今週はその続きで
実践編です。
小麦に多量に含まれるグルテンです
が、その他の大麦やライ麦にも同じ
成分が含まれています。
どれくらいの量が問題になるのかは
その人によってまったく、まちまちで
す。
私を含めて大多数の予備軍の人たち
は、ふだんからなるべく避ける程度で
も、長い年月での蓄積には差は大き
なものになると心がける程度でもいい
でしょう。
その中で比較的避けやすいのがお
菓子です。
下に米粉を使った美味しいクッキー
のレシピをのせましたので、ぜひお
試し下さい。
麺類もパスタやうどん、そうめん、そば
等に利用されていて、食べないでい
るのはやはり難しい食べ物です。
古代小麦を使ったパスタや雑穀の麺
もありますが、使い切るのはなかなか
厳しいものがあります。
その中ではビーフンが扱いやすく、
味や食感も楽しめます。
ただベトナムや中国産のものは遺伝
子組み換えの米が使われている可能
性が高いので避けるべきでしょう。
タイでは遺伝組み換えの米が認めら
れていないため比較的安心です。
タイ産ビーフンでも他の国の米が原
料となっている場合もあるでしょうが、
晴屋で扱っているホーザンビーフン
はタイ産の米のみという確認ができ
ています。
焼きそばだけでなく、ラーメンにもとて
も美味しく食べられます。
一番生活から切り離しにくいのが、パ
ンでしょう。
香ばしく、深い旨味と手軽さで、本当
に私たちの暮らしに根付いています。
特に欧米の人たちの食べる量には
驚かされます。
それだけに健康への影響も大きなも
のがあり、食品に「グルテンフリー」と
いう表示が当たり前のものとなってい
ます。
あまり無理をして切り離そうとすると
禁断症状が出て、反動でやけ食い
したりしますし、精神衛生上もよくな
いでしょう。
モスバーカーには、ライスバーガー
や低ストレスのバーカーが揃えてあ
りますが、こうした状況が増えてくる
ことを望ながら、なるべく最小限にす
るしか方法はないでしょう。
お米の粉は代替品としてとても役に
たちます。
晴屋ではオーサワジャパンの農薬不
使用の国産「米粉」500g658円、健康
フーズの有機栽培米使用の「お米の
粉」250g480円を扱っています。
昔の上新粉との違いは、製粉の差で
す。
微粉末製法で細かくしたものなので、
用途が広がり、クッキー等にも使える
ようになりました。
美味しく、食べることを楽しむための
ひとつの方法として利用していただく
といいかと思います。

 

丹野さん家のクッキー

料理上手な丹野さんの米粉を使った
クッキーのレシピです
材料はこの通りでなくても、いろいろと
応用できる、少し固めと柔らかめの生
地です

くるみとチョコレートのクッキー
おからで香ばしいサクサクのクッキー
適度の歯触りも楽しい、しっかりとした
味わいです
材料
バター 62g、洗糖 90g、塩 ひとつ
まみ、卵 25g、バニラエッセンス 適
量、米粉 90g、おから粉 20g(なけれ
ば米粉を増やす)、チョコレート 50g、
くるみ50g
準備
*卵、バターは室温に戻す
*チョコレート、くるみは刻む
*オーブンを180℃に予熱する
作り方
1.ボウルにバターを入れ洗糖を3回に
分けて入れ、そのつど木べらでよく
混ぜる
2.塩を加えて混ぜ、卵を3~4回に分
けて加え、そのつど混ぜる
3.バニラエッセンス、米粉、おから粉
を加え、よく混ぜる
4.チョコレートとくるみを加え混ぜる
5.大匙2くらいを手に取って丸め、
オープンシートを敷いた天板にのせ、
直径4㎝くらいに手で伸ばす
6.180℃のオーブンで15分焼く

ディアマン
ほろほろと繊細で柔らかな感触の
フランスタイプのクッキーです
フードプロセッサーがなくてもよく混
ぜれば大丈夫です
材料
バター 60g、米粉 75g、アーモンド
パウダー 10g、洗糖 20g、塩 少々、
牛乳 8g、バニラエッセンス 少々
(仕上げ用)卵白 適量、洗糖 少々
準備
*卵、バターは室温に戻し、2cm大に
切る
*オーブンを180℃に予熱する
作り方
1.牛乳と仕上げ用の材料以外のもの
をフードプロセッサーの容器に入れ、
撹拌する(もしくはボウル良く混ぜる)
2.さらさらになったところへ牛乳を加
えて撹拌し、生地を台の上にとり出し
手でひとまとめにする
3.ラップで包んで冷蔵庫で10分ほど
休ませてから、直径3cmほどの棒状
に伸ばす
4.ラップに包み、切りやすい固さにな
るまで冷蔵庫で最低2時間以上休ま
せる
5.とり出した生地の周りに卵白をハケ
で塗り、バットに洗糖を広げ、この上
に生地を転がして洗糖を付着させる
6.1cm幅に切って、オーブンシートを
敷いた天板にのせ、180℃のオーブ
ンで20分焼く

分けありの食べ物たち その4 小麦のちょっと微妙な話

分けありの食べ物たち その4
小麦のちょっと微妙な話
晴屋で扱っている小麦粉は大半が
岩手産のものです。
薄力粉の「北上」と強力粉の「雪力」
は直送でやってきます。
中力粉の「南部小麦」も岩手産です。
栽培期間中農薬不使用で、保管中
もバルサン等の薬剤を使っていませ
ん。
臭みのない、すっきりした風味で何
でも使える「北上」、希少な国産の
強力粉「雪力」、豊富な旨味とグルテ
ンで他にかえられない美味しさの「南
部小麦」をいつも揃えています。
また南部小麦粉は細かく製粉してあ
るため、パン作りにも使えます。
もうひとつ置いているのが東久留米
で秋田さんが作っている「地粉」で
品種は農林61号です。
無肥料自然栽培の中力粉です。
いづれも、製品の質の確かさの割に
価格はリーズナブルで、晴屋自慢の
品物たちです。
さて問題はここからです。
小麦の美味しさはとても魅力的で、
私など3食パンや麺で大丈夫なほど
です。
しかしその美味しさに落とし穴があり
ます。
3大アトピーは以前は、卵・牛乳・大
豆でしたが、今は大豆の代わりに小
麦になっています。
それほど世の中に蔓延し、定着して
きています。
アトピーといっても小麦の害には、3
種類あります。
いわゆる小麦アレルギーとグルテン
不耐症、セリアック病です。
昔から粉屋の子供が小麦アレルギー
になるという話は伝わっていましたが、
ごく一部の特殊な話であり、多くの人
たちにとって問題となってきたのは、
1960年代以降だそうです。
その頃に小麦の品種改良が大幅に
進み、収穫量が多く、美味しい小麦
が市場にでまわるようになりました。
緑の革命と言われ、画期的な改良
でしたが、化学肥料を使うことを前
提としたものでした。
それによって特殊なグルテンの含有
が増えました。
そのため少量だったら何も問題もな
いグルテンが、大量に摂取したため
にトラブルを引き起こしはじめました。
またその時期から同時に使われはじ
めた農薬との弊害も指摘されていま
す。
アレルギーという免疫反応の他に、
グルテンが小腸壁を壊して免疫力
を減退させていきます。
少量なら体の回復力で戻せますが、
小麦は一度に大量に摂取したり、い
ろいろな食品に含まれていてトータ
ルで多く食べているために問題が起
きます。
比較的症状の軽いグルテン不耐症
(グルテン過敏症ともいいます)の症
状として、下痢、便秘、吹き出物、
疲労感、めまい、偏頭痛、関節の
痛み、うつ状態などがあげられます。
下腹部のぽっこり状態も小麦の影響
が大きいといわれています。
グルテン不耐症は検査でもわかりに
くいのですが、小麦を食べないでい
るとはっきりとした差がでます。
私も一週間ほど、ほとんど小麦製品
を摂取しないように気をつけていた
ら、慢性的に続いていた下痢が治り
疲労感も改善されました。
お腹のぽっこりも減りつつあります。
若いころは何の問題もなかったので
すが、年齢とともに免疫力が落ちて
きたために症状が出始めたのでしょ
う。
私程度の反応の場合、まったくグル
テンを食べないとまでいかなくても、
気をつけて減らすだけで、効果が
あらわれます。
グルテン不耐症は自覚していない人
も多く、また予備軍もいっぱいいるで
しょう。
美味しくて、魅力的で、手軽に何に
でも使える小麦ですが、少しづつ減
らしていく自衛策が必要です。
小麦が主食の白人たちが老いるの
が早かったり、下半身の肥満が多い
のも小麦が一因です。
小麦の持つ中毒性で、禁断症状に
陥る人も多くいます。
ドイツではすでに学校教育の中で、
グルテンの問題を取り上げているそ
うです。
小麦に比べて、ライ麦や大麦はその
グルテンが少なく、スペルト小麦等の
古代小麦にはほとんど入っていない
そうで、そうした替わりの製品の紹介
まで学校でしています。
収穫量が多く、美味しくて、便利な
小麦ですが、人類を明るく照らす希
望の作物というだけでなく、闇の部分
も持っています。
後進国への援助として使われ、美味
しさを覚えた人たちが小麦を求める
ようになり、グローバル化の波にのみ
こまれ、生活はより貧しくなります。
小麦はきわめて戦略的で、政治性
のある食べ物ものでもあります。
自分自身や家族の健康を守るため
に、小麦の使用を減らしていく生活
が求められる時代となっています。

分けありの食べ物たち その3 洗糖 

分けありの食べ物たち その3
洗糖
食品の害には、大きく分けて二つの
種類があります。
一つ目は余分なものがあるもの。
添加物、着色料、保存料、殺菌剤、
農薬、放射性物質などがあります。
これらは比較的わかりやすいものた
ちです。
見落とされがちなもうひとつの種類
は、本来あるべきものがない状態で
す。
野菜や食品に栄養が不足していた
り、植物繊維が足りずに腸がきちん
と働いていないなどの例があります。
そのひとつが白砂糖の害です。
糖分は、ぶどう糖などのごく一部を
除いては、身体に吸収するときにミ
ネラル分を奪っていきます。
糖分のとり過ぎによる栄養過多の他
に、ミネラルの不足も深刻な問題で
す。
カルシウムや亜鉛、鉄などのミネラ
ルは、多くはいりませんが、身体を
維持するのに欠くことのできないも
のです。
それ無しでは代謝や免疫が維持で
きません。
ミネラルが不足すると気持ちまでイ
ライラし、切れやすくなります。
江戸時代には砂糖は希少で、薬と
した使われていたほどです。
現代では簡単に多量に手に入れら
れるようになっていますが、それが
健康を害するもとになっています。
黒糖や洗糖はさうきびに本来あるミ
ネラルが豊富に残っているため、大
量にとりすぎなければ、身体に負担
をかけません。
そしてこうした健全な糖分はとても自
然で美味しく感じます。
やさしく、やわらかく、深い味わいで、
ピリピリした刺激的な要素を感じま
せん。
煮物に旨味を加え、紅茶などの風
味をひきたてます。
私たち生き物には、ミネラルが豊富
であるという事実より、美味しさを感
じる感覚の方が実は重要です。
ほとんど栄養が無いといわれていた
こんにゃくに、実は体や肌をきれい
にする栄養が含まれているとわかっ
てきました。
生で食べるとビタミンCを壊すと言わ
た人参ですが、形が変わるだけで、
体内では戻るとわかってきました。
私たちが食べて美味しいという感覚
の方が、科学より先をいっています。
ひとつの完成された命としての私た
ちは、自分に必要なものを選ぶ力を
持っています。
自分に必要なものを美味しいと感じ、
不必要なもの余分なものを不味いと
感じます。
優秀な機会でも分からない差を、私
たちは感じます。
いくら身体にいいと言われているも
のでも、自分が美味しいと感じなけ
れば、意味はありません。
知識にとらわれ、感覚を鈍らせてい
くと、私たちの命の感覚も衰え、命も
萎びていきます。
たかが砂糖なのですが、命を維持し、
育てるためにはとても大切なもので
す。
種子島の良質のさとうきびを使った
洗糖は品質の良さだけでなく、価格
の安さもうれしい、生活に取り込める
優れた調味料です。
1kgで448円、400g210円です。

分けありの食べ物たち その2 水とミネラル 縄文水の場合

分けありの食べ物たち その2
水とミネラル 縄文水の場合

水は生命に欠くことのできないもので
す。
日本は大変に水が豊富な国で、ある
のが当たり前で、栓をひねればいつ
でも飲むことができる水が手に入り、
あまり有難みを感じません。
私も以前には水を売るということにと
ても抵抗を感じていました。
けれど縄文水と出会って認識が変わ
りました。
水を売るにあたって、機械を借りて
いろいろな水を測ってみました。
すると水道水だけでなく、市販の水
でもほとんどに問題があります。
雨に由来すると思われる不純物が
多く含まれているのです。
数少ない安心な水が縄文水でした。
そして何よりすっきりして、身体に染
み渡る清冽な美味しさがあります。
飲んだ瞬間に体中に沁みこんでいく
実感があります。
けれどそれは不純物の少なさとは別
の理由によるものです。
数冊の本を読んで勉強してみて、少
しづつ理由を見つけ納得していきま
した。
水には微量にミネラルが含まれてい
ますが、その質の問題のようです。
水は置いておくとクラスターという分
子集団を作り、ドロッと重たいものと
なり、身体への吸収や循環が悪くな
ります。
水の中に良質のイオン化したミネラル
があると、その集団をバラバラにして
活性化した水になります。
ヨーロッパの水はミネラルは豊富な
硬水ですが、ミネラルは分子のまま
でイオン化していないため、水を活
性化できません。
またミネラルが過剰で内臓に負担を
かけることもあります。
ミネラルの分子をイオン化するには、
バクテリアや植物の助けが必要です。
またミネラルにはさまざま種類があり
ますが、組み合わせのバランスによ
って、単一では出ない力を発揮しま
す。
ミネラルバランスの良い状態を私た
ちは快く感じ、波動がいいという見方
も持つことができます。
屋久島には良質の岩があり、豊かな
自然環境の中、杉やバクテリア、苔
などさまざまなものの共存中で他に
はない力のある水ができています。
咳や腎臓の疲れには特に有効です
が、体調の悪い時だけでなく、日常
の健康の維持にもとても役立ちます。
ぜひ生活に取り入れていただきたい
スグレモノです。
遠方からの輸送のため、価格はやや
高めですが、品質を考えればリーズ
ナブルな範囲と思います。
500mlで138円、1.5Lで258円で、
8本入りのケースは1980円です。

分けありの食べ物たち その1 大豆と納豆のちょっと微妙な話

分けありの食べ物たち その1
大豆と納豆のちょっと微妙な話

先日納豆を食べたときに違和感を感
じました。
いつもの味がしないで、大味で、食感
も頼りないのです。
保谷納豆は良質の大豆を使い、炭火
を使ってしっかり丸一日間発酵させて
います。
その工程に手抜きはしません。
それでも発酵は若干少なめに設定
してあって、完全に発酵しきってい
ない少しフレッシュさを残した風味
が個性です。
またこの風味は過発酵になって重た
い味になりにくいため、日もちの良さ
も特徴です。
賞味期限が過ぎてからの方が美味し
いというお客さんも多くいます。
私も先日、二ヶ月前の納豆を冷蔵庫
で発見し、少し白い斑点は出ていた
ものの大丈夫そうだったので、食べて
みましたが、発酵が進んで柔らかく
なっていましたが、まったく問題あり
ませんでした。
ちなみに、ちゃんと発酵しているから
大丈夫なので市販の1~2時間ほど
しか発酵させないものはアンモニア
臭くなってすぐにだめになってしま
いますので要注意です。
今回は食べてみて柔らかかったの
ですが、過発酵とは違うものでした。
売れ残った古いものが出荷されたと
は思えません。
それで問合せをしてみました。
とても興味深い答えがかえってきま
した。
大豆の浸水時間の問題だというの
です。
夏や冬などの季節の温度差で浸水
時間を変えているそうなのですが、
急に気温が上がると浸水時間が長く
なりすぎてしまい、それによって大豆
が柔らかくなりすぎ、味も抜けてしまう
というのです。
長く水に漬けた方がいいものだと
単純に思っていた私にはある意味
衝撃的でとても面白く思いました。
とても微妙な世界なのです。
さらに興味を持って他の製品の問合
せもしてみました。
大豆デイズの「有機蒸し大豆」を初め
食べた時は驚きました。
ただの大豆を蒸しただけのものなの
に、まるで栗のような濃厚な風味と甘
さです。
いくら有機の大豆とはいっても、どう
してここまで出来るか知りたくて製法
を聴いてみました。
そうすると浸水時間は一晩という答え
です。
あまり厳密に計ってやっている感じ
ではありません。
そして水分を含んだ生の大豆を袋
に入れ、封をして、2時間ほど蒸す
のだそうです。
余分な水分を含まず、しっかりと火を
通したのが良い結果につながって
いるようです。
納豆の場合はほとんどが小粒か、超
小粒の大豆を使います。
その差が、浸水の時間のデリケート
な違いにでてくるのでしょう。
味噌の製法もいろいろ調べてみまし
たが、浸水時間はあまり厳密にはな
っていません。
こちらも本質的な問題とはなってい
ないようです。
もうひとつ気になったのが、大豆を
加熱する場合に一晩水に漬けずに、
熱湯の入った鍋にいきなり生の大豆
を入れ、40分ほど蓋をして置いてお
くだけという加熱方法です。
これだとかえって味が抜けてしまうの
か、それとも風味が残るのか気にな
りました。
それで試してみました。
甘さや香りはやはり少し抜けます。
けれど味、特にミネラル感は残り、
しっかりとした味わいで、食感もほど
よく残ります。
煮豆の下準備としては充分でしょう。
ちなみに私は煮豆はあまり好きでは
ありません。
柔らかな芋っぽい感じより、パキッと
した豆の食感がある方が好きです。
それで大豆は一晩水に漬けてから、
さっと5~10分ほど硬めに茹で、それ
を炒めて味付けすることが多いです。
中華風、洋風、スパイスを効かせて
中東風など様々な味に対応できます。
この料理にはこの短時間での方法で
充分で、食感が残るという意味では
こちらに分があるかもしれません。
納豆の味の違いから、大豆の新しい
世界が広がり、料理の楽しさも増し
ました。
機会がありましたら、ぜひお試し下さ
い。
いつも誠実な職人気質を感じる製品
を作り続ける保谷納豆は、作り出すも
のの安定感は抜群です。
それでも極々まれに硬くて風味がな
かったり、今回のように柔らかくしまりの
ない味だったりすることがあります。
そんな時、二、三日前の天候を思い
出して、温かな眼で見ていただけると、
私たちも自然や作り手により近い立場
になれるのではないかと思います。

旬のくらし 眼の疲れへの対処

眼の疲れへの対処
現代は見ることを常に求められて
いる時代です。
一瞬のうちに大事なものと危険な
ものを判別しなければなりません。
日常生活だけでなく、テレビやパ
ソコン、スマホからえられる膨大な
情報への対処も求められます。
本や雑誌、手仕事も見ることなし
には厳しいものです。
休むことなく働き続ける眼に、蛍光
灯やLED照明や野外の紫外線が
さらに追い討ちをかけて疲れをま
します。
眼が疲れると迷走神経も緊張状態
となります。
迷走神経は後頭部から首を通って
肺などの呼吸器とつながっていま
す。
わざわざな長い経路を迷走する
ため、迷走神経と名づけれらてい
ます。
本来は顔の筋肉を司る神経でした
が、海から陸にあがる進化の過程
で肺などの筋肉が必要になり、下
まで持ってきたために迷走してい
ます。
そのため少し無理があって疲れや
緊張がたまりやすいのです。
眼の疲れが呼吸器の疲れを呼び
起こします。
人間は食べなくても一週間以上
生きられます、
水は3日間くらいは飲まなくてもも
ちます。
けれど呼吸は3分ほどできなけれ
ば死にいたります。
呼吸器が疲れるとすぐに体力が
落ちてしまい、動けなくなります。
また春や秋の季節の変化の時期
には呼吸器にも余計に負担がか
かります。
春の欝や五月病、秋のメランコリー
な気分はそうした表れです。
気持も暗くなり内に閉じこもります。
またその反動として妙なハイテン
ションになったりもします。
躁と欝が交互にやってきて自分を
見失います。
呼吸器が疲れると酸素が不足する
ために寝ても疲れが抜けません。
また昼と夜が逆転して、昼はぐっ
たりしているのに、夜になると元気
になって眠れなくなり、ますます疲
れが蓄積します。
そしてあり得ないものにしか興味
がもてなくなり、妄想やゲームの
世界にひたります。
こうして私たちは個の世界に閉じこ
もり、生命の力を衰えさせています。
また、眼と肝臓の働きにも密接な
関係があり、肝臓にも負担をかけ
ます。
肝臓は身体の中の毒や老廃物を
排出する働きがあります。
肝臓が疲れると毒がたまって身体
の中が汚れてしまいます。
心と身体がいっしょになって動い
ている私たちは、感情の中の毒素
も肝臓で処理しています。
それが滞ると、イライラして怒りっぽ
くなり、簡単に切れやすくなります。
眼の疲れは現代の病的な生活感
と極めて密接な関係があります。
みんなそうなのだから、自分もいっ
しょでもいいという考え方もありま
すが、それではあまりに世の流れ
に身をまかせ、寂しくなります。
眼の疲れに対処するには、自分
でケアするしかありません。
目薬や冷やすことはとりあえずの
痛みや疲労感を感じなくしますが、
それはごまかしで、疲労は回復さ
せてくれません。
まずはできるだけ画面から遠ざか
り、見る機会を減らします。
また針仕事や読書、細かな手仕事
も明るい場所で時間を限ってやり
ます。
疲れは冷やすのでなく、温めて働
きを高めて、休め、ケアします。
眼の温湿布はだれにでもできて
効果は確実にえられます。
こめかみには眼の神経が通って
いて、眼の疲れを表現しています。
偏頭痛も多くは眼の疲れです。
眼だけでなく、こめかみもいっしょ
に温めます。
洗面器等に熱い湯を用意し、タオ
ルを何度か温めなおしながら、20
分ほど楽な姿勢で眼を温めます。
この時だれかに補助してもらって、
タオルをかえてもらうと効果はより
増します。
一日の終わりにこれをすることで、
熟睡でき、日々の疲れに対処で
きます。
もう少し積極的には眼に手をあて
て、気を集める方法もあります。
気を集めることで働きが高まり、疲
労が解消します。
眼窩と呼ばれる頭蓋骨の眼の周り
の骨の淵を指で押さえ、痛みや
冷たい異常感を感じる部分の変化
を待ちます。
一番の急所は目頭と目じりの部分
にありますが、びどい場合は周囲
全部に痛みを感じます。
暖かく柔らかい感じがして、息が
通るようになったらもう大丈夫です。
こめかみは口を開けた時に動く筋
肉が急所です。
それをじっと押さえ、痛みや異常感
が抜けるまで待ちます。
ひどい場合は頭の周囲まで痛み
を追いかけていかないと疲れは抜
けません。
眼の運動も疲れをとるのに有効で
す。
眼を閉じて、手の平をあて、眼を
動かして、その動きを手で感じます。
最初は上下に動かし、動きの悪い
方に集注して動かすようにし、動き
がそろうまで続けます。
次に左右、右周り、左周りと続け、
最後には前後(前に出したり奥に
ひっこめたり)と続けて、眼を動かす
筋肉の調整をします。
これらを組み合わせて、眼の疲れ
を調節します。
首の中ほどが眼の疲れを表現し、
問題がある時は硬くなっています。
首は強くもんだり、冷やしたりして
はいけない大事な場所です。
調節してから確認して柔らかく気
が通る感じがしたら一応疲れは抜
けたと判断できます。
見ることは、知ることです。
文字も含めて、私たちは見ることで
ものごとの意味を理解します。
臭いや音などは本能と結びついて
動物的に直感で感じます。
視覚は客観的で、意味や価値と
かかわっています。
知的で人間的であるともいえます
が、ついつい暴走して支配的に
なり、かえって本質を見失いがち
です。
こうして画面に見入って文章を作
っている私ですし、細かな字をご
覧なっている方も眼を酷使されて
おり、まったく矛盾しています。
けれどこの矛盾をどう生きるかが、
現代に問われているとも思うのです。
自分が自分らしく生きるためのひ
とつの技術としてお試し下さい。

春の兆し

春の兆し
昔から三寒四温といわれる冬から
春に移行するこの季節の天候です
が、一度暖かさに慣れた私たちの
身体はとても寒さに敏感になり、冷
えに弱くなります。
冬の間の代謝を下げてギュッと縮
こまって寒さに耐える体勢から、夏
の高温や雑菌に対処できる代謝を
上げて積極的な活動への変化する
この季節は、上手く過ごすのがとて
も難しいときです。
冬の間にためこんだ疲れや不用な
ものたちもぞろぞろと出てきます。
肝臓や腸に蓄積した老廃物を排
出するため便秘や下痢になったり、
皮膚から直接排出するものもあり、
あちこち痒くなったりします。
身体の中では、骨盤、肩甲骨、頭
の後頭骨が開いてきて、姿勢や動
きが変っていきます。
骨盤の後ろにもう一枚骨盤を重ね
ているような違和感や、肩甲骨の
じくじくとした痛み等の他、後頭骨
が開いてくるとボーっとして眠たく
なり、頭が働くなります。
「春眠、暁を覚えず」などと表現さ
れ、眠くて仕方ない時が多くありま
す。
また骨盤が広がるため腸も広がっ
て、空腹感が生じ、不必要に食べ
てしまうことも多くあります。
この季節の食欲は擬似的なものと
して扱い、本物ではないので要求
を押さえ飲み物やカロリーの低い
ものでごまかす方が無難です。
骨盤、肩甲骨、後頭骨は相互に関
連しながら左右交互に開いていき
ます。
ちなみに肩甲骨は人間が四足だっ
たころの名残で、前足の骨盤だっ
たものです。
こうした変化は5月中旬まで続き、
それまでに夏への身体の対処は
完成するのが普通です。
この動きをスムースにするために、
私たちは風邪をひき、発熱や発汗
で動きが円滑になります。
こうした変化がうまくいかないと、夏
に耐える力が身につかなかったり、
身体の感覚を見失って気持と身体
が別れ別れになります。
欝や五月病などといわれるものも
それにあたります。
季節に対処する動きには個性が
あって、みな違う経過をとります。
変動が少ない人も、どうしようもなく
なる人もいます。
早く来る人も、遅く来る人もいます。
人間は大きく2種類に分けることも
でき、感受性や気持が先に変って
身体が付いていくタイプと、反対に
身体が変ってから感受性や気持が
変っていくタイプがいます。
一般的に前者の方が季節の変化
を早く大きく感じ、そのため抜け出
すのも早くなります。
私などは圧倒的に前者で、1月の
15日頃には春の兆しを感じ始め、
2月に既に絶不調に陥ります。
身体が自分の身体ではないような
感じでコントロールが効かず、自分
が何をしているか、何のために生
きているか見失って、全部投げ出
したくなります。
もちろんこれも擬似的な感覚であ
り、あまり真剣に深入りせずにつき
あうようにしています。
歳をとった今はそれなりにやり過ご
しているこの感覚も、若いときには
内なる嵐を原動力として新しい時
を迎えるには必要な物でしょう。
けれど思い付きがいつも正しいと
は限りません。
考えても答えが見つからない場合
もあります。
そんな時、私は身体に聴きます。
頭にその対象を思い浮かべ、心で
「やる」と呟いて身体の反応を確か
めます。
息が深くなったりお腹が温かく感じ
られたらそれは正解で、自分にとっ
ては良いことなので断固行動を起
こすべきです。
反対に息が浅くなり、お腹が硬く
なったり、冷たい感覚があったらそ
れはNOの合図で避けるべきこと
です。
不調のこの2月でもやってみようと
思い浮かぶことはありますが、身
体に聴くとたいていNOです。
今まで2月に始めたことでうまくいっ
た試しがありませんし、かえってろ
くでもない要求を感じたりします。
整体の指導者に「2月はいつもどう
していいか分からない」と質問した
ら、「一年中いい状態とは限らない
」とクールに言われてしまいました。
なるべく大人しくしているしかない
ようです。
これは私の場合で人により、反応
の時期や出方は違います。
5月に同じような状態になる人は
多くいますし、梅雨時に陰湿にな
る人も、夏に無気力になる人、秋に
いらいらとする人など身体の個性
により様々です。
いづれにしろ、まだ寒い日も多くあ
り冷えの対処もしながら、冬の身体
から脱皮して新しい身体を作って
いくという、とても難しい季節が2月
です。
食欲や睡眠欲などとも、付かず離
れず付き合って、次の季節に自分
の立ち位置を作っていかなければ
なりません。
普段の生活の中で、社会や仕事
や付き合い、ネットからの情報など
外からの刺激に対処して生きてい
る私たちですが、こうした不調の時
に内なる声に耳を傾けることの大
事さを思い知らされます。
こうした時間もきっと必要なのです
ね。

寒さと心臓と血行

寒さと心臓と血行
いよいよ、一年で一番寒い季節が
やってきます。
日差しは明るさを増しているのに、
気温はとても低く、その落差がより
寒さを厳しく感じさせます。
寒さに耐えるよう、ぎゅつと縮こまっ
ている私たちの身体にもいろいろ
な負担がかかります。
その中で一番要注意なのが、心臓
と循環器の血行の問題です。
寒さに縮こまった血管や筋肉の塊り
である心臓は、体調の悪さに直
結する場合が多くあります。
整体では、夏は後ろからの風によ
る首や背中の冷えを警戒し、冬は
前からの風による胸や首の冷えを
警戒します。
心臓の周囲を冷やすことは、心臓
の弱っている人には大敵です。
同じように血管が硬くなって弾力
を失うことで循環器系に無理がか
かり、特に脳の血行に問題を起こ
しやすくなります。
血液は左の首を通って脳にいき、
右の首から心臓に戻ります。
左の首が冷えれば脳梗塞をおこし
やすくなり、右の首を冷やせば脳
の血圧が上がって血管が切れたり
しやすくなります。
大きなトラブルだけでなく、目まいや
無気力など血行や首の冷えでおき
ます。
先月に引き続き身体全体の冷えへ
の対処も必要ですが、水分はそろ
そろ冷たいものも必要になります。
カフェインの入っているものは避け、
暖かな水分がいいのは同じなので
すが、時折飲む冷たい水がすっと
身体に吸収されていく感覚はとて
も快感があります。
しかし一方、身体は次の季節に向
かった動きもはじめています。
私は例年1月15日前後に春の身体
の変化を感じます。
冷たい風の中に春の気配を感じ、
ホッと身体が緩んで、身体の中か
ら動きがでてきます。
冬の代謝を落として寒さに耐える
体勢から、夏の代謝を上げて雑菌
などに対抗できる身体への変化が
徐々に始っているのです。
この動きには個性があって、早い
のがいいというわけではありません。
けれどいったんこの変化が始ると、
寒さに対抗する力は失われていき、
余計に寒さに弱くなって、やたらに
寒さに敏感になります。
厳しい寒さに耐えながらも、その力
を減らして、次の力を得ていく、そ
んな矛盾しながら必要な働きを、
私たちの身体は無意識に選び、向
かっていくわけです。
ウイルス性以外の大概の風邪とい
われているものは、こうした変化に
対して積極的に身体を変化させよ
うとする、大切な働きです。
体力が極端に落ちているときは風
邪が致命傷になる時もありますが、
それ以外は積極的に利用して季
節の変化に対処し、身体の疲れを
抜き、明日への活力を得る機会に
なります。
そうした自然に持つ力を信じ、自
分にも子どもの中にも育てることで、
私たちはより強い存在となり、自分
の個性を生かして生きることができ
るようになります。
寒さに対処しながら暑い季節への
準備をし、風邪などの変動を見据
えながらその中にある生命力を信
じ見守るというのは、ある意味刃の
上を渡るような際どさがありますが、
それこそが生きる感覚そのもので
あるという気もします。

秋の養生

秋の養生
冬に向かい舵を切り、動き始めている私たちの身体。
夏の間の代謝を多くして雑菌に対抗する活発な状態から、代謝を落
として少ないエネルギーで寒さに耐えるギュッと締まった状態に脱皮
していきます。
皮膚は引き締まり、骨盤や肩甲骨、後頭骨なども締まって、まき散らし
鬱散するより、集中する方向に身体も感受性も変わっていきます。
しかし一気に変ることはできなくて、左右交互に変動が起きたり、夏の
間に疲れた腎臓や肝臓に休息を与えたりしながら、徐々に変わって
いきます。
自然に即した生活をしている人たちは、こうした季節の変わり目に風
邪をひき、汗をかいたり、熱を出すことでこの時期を乗り越します。
こうした風邪の積極的生かし方の急所は、熱がある間はなるべく普通
に過ごし、その後の平熱以下の時期を静かに休むことです。
私などは忙しくて風邪をひくひまもありませんが、決して自慢できるこ
とではありません。
秋のしんどい時期を乗り切るポイントの一つは、肝臓を休めることです。
良質のたんぱく質を中心に、美味しい季節の幸を少しづついろいろ
楽しみ、食べる量は減らすことが必要です。
もう一つが腎臓を休めることを含めた渇きへの対処、水のとり方です。
寒くなり始めると身体の細胞の一つ一つが縮んで弾力がなくなるた
めか、水分が溜められず体外に出やすくなり、トイレが近くなります。
それによって不必要に身体が渇き、冷えやすくなり、体内の水から老廃
物を濾しだす働きをつかさどる腎臓に負担がかかりやすくなります。
この時期に身体に水分をつけるためには、冷たいものでなく暖かい
水分が有効です。
ただしカフェインの多い、珈琲、紅茶、緑茶などは利尿作用でかえっ
て水を消費するので役にたちません。
牛乳やジュースなども水分の補給にはなりません。
ほうじ茶や温かい麺、鍋物、味噌汁などは有効で実際とても美味しく感
じます。
この時期のもう一つの大きなポイントは、迷走神経の緊張と咳の問題
です。
私なども咳が長く続くタイプで、どうしても気管に負担がかかります。
咳は一つには気管の中の余分なゴミを外へ出そうとする働きで決し
て邪魔なものではありません。
空気が乾燥し、気管の中の繊毛がうまく働かなくなってくると、自動的
にはゴミを出せないので強制的に外へだそうとしているのです。
しかし長く続くと気管が炎症を起こし、咳が止まらなくなり、体力を消
耗していきます。
気管の炎症には柑橘系のものが有効です。
食道から気管に直接吸収するような実感があります。
一時むせたりしますが、それも一つの経過として積極的に利用して
下さい。
咳や喘息のもう一つのポイントは迷走神経の緊張です。
陸上動物は魚類から進化する時、肺の筋肉が足りずに顔の筋肉を
利用しているそうです。
横隔膜は元々は頬にあったものだそうで、その筋肉の神経は顔から
首を経て横隔膜に至っています。
神経が迷走しているのでその名がついています。
そのため寒くなると首が冷えるために過剰に迷走神経や呼吸器が緊
張し、それが咳や喘息という形であらわれます。
咳をするごとに少しづつ迷走神経は緊張が休まります。
この咳も自然な働きですが、やはり続けば体力は確実に落ちます。
迷走神経は眼の疲れや、頭の疲れとも関係していますので、テレビ
やゲーム、パソコン、読書を控え、静かに休む時間が必要になります。
身体の中では、骨盤の淵、鎖骨、左腕、首などに有効な場所があり
ますが、何れも力は入れずに時間も短く触ります。
お風呂に入って首までつかるのもとても有効です。
咳にも暖かな水分をとって、首の緊張が少しでも緩む体勢をとるこ
とが長い目から見て役にたちます。
秋は、夏の疲れがでて、渇きや冷え、咳への対処も必要で、あまり
過ごしやすい季節とはいえません。
けれど暖かな飲み物やごく少量の旬の幸には換えられない美味しさ
があります。
ひそやかで、ひめやかな楽しみが秋にはよくあいます。

残暑への対処と汗

残暑への対処と汗
今年の「立秋」は8月7日でした。
暦の上ではこの日以降は秋となり暑さのピークを超えたはずです。
確かに空には秋のすじ雲がかかり、涼しい日が何日かありました。
こうなると昔からの生命時計を体内にもつ私たちの身体は秋から冬へ
の準備に向かい、動きはじめてしまいます。
心の中では「これで暑さが終わるわけではない。まだ夏の身体を維
持しなくては。」と思っていても、一度入ったスイッチはもとに戻せ
ません。
秋には迷走神経が緊張しながら、皮膚や身体全体が締まってきて、
代謝を落として寒さに耐える冬の身体への準備がはじまります。
夏にフル稼働して疲れている肝臓と腎臓を休めなければならないの
もこの時期です。
代謝を上げて雑菌などへの対処が夏には必要なため、老廃物の
処理に負担がかかるのです。
まだ暑いこの時期、代謝も維持しながら、秋への準備も必要になり
ます。
腎臓と汗は深い関連があります。
汗と尿は基本的には同じものです。
ですから汗として体外に排出すれば、腎臓は働かなくてもすみ、それ
だけ休めることになります。
また尿では出せない皮膚の細胞にある老廃物も排出でき、身体の
ケアにはとても役立ちます。
良質の有効な汗はさらっとして、皮膚にたまらず蒸発していきます。
ベタッとした汗を出し切らないと、その状態にはなりません。
汗をかくことを億劫がらず積極的にして、縄文水のような吸収がよく
体内での循環の良い水を小まめにのむことで、水の循環の良い
しなやかな身体が維持できます。
それには汗を冷やさない工夫も必要です。
かいた汗を小まめにふき取り、冷えを防ぎます。
またエアコンも弱めにして、直接身体に当たらないようにします。
扇風機も直接身体に当たると冷えの元になるため、部屋の空気を循
環させたりかき回したりに利用します。
夏に冷えやすい場所は一番に首、そして肘です。
肘の冷えは疲労感やだるさなどに影響しますが、首はもっと直接的
に身体の中枢の働きと直結しています。
脳の血行や呼吸器の働きと深い関連があります。
首を冷たいもので冷やして涼をとるのが推奨されていますが、一時
的には涼しくなっても後はよけいにだるくなり、場合によっては脳梗
塞の原因にもなります。
医療が病を作る典型的な例です。
首は絶対に冷やしてはいけない場所です。
首にタオルや薄布を巻く習慣をつけ、汗を吸い、冷気から守る習慣
をつけると、暑さへの対応力もまし、かえって余分で不要な汗をか
かなくなります。
またお風呂等でしっかり汗をかき、その後からだをやすめると、腎臓
は働かなくてもいいためしっかりとした休息がとれます。
塩分はミネラルであり、とても重要なものなのでこの補給も積極的に
考えます。
血圧のために塩分を減らす傾向がありますが、良質の塩は血圧に影
響はありません。
むしろストレスや汗をかくことを惜しむような消極性が血圧を上げて
いると考えるべきでしょう。
ミネラルが不足するとよけいにだるくなり、代謝も落ち、体力も維持
できません。
塩も水同様とても大切なものなのです。
汗を嫌なものとして毛嫌いせず、積極的にかくことを生活の中心に
することで、季節の変化だけでなく多くのことに興味と快感を感じて、
自分の世界が広がります。
腎臓がくたびれると人間はものぐさになり何事にも億劫で消極的にな
ります。
肝臓の疲労はイライラの原因で、感情が切れやすくなり耐える力が
なくなります。
たかが汗ですが、私たちの健康や心の健全と深いかかわりがあるの
です。

梅雨時のだるさ

梅雨時のだるさ
湿気の多い天候が続き、身体の中にも水分が溜まって、身体が重く
だるい感じがあります。
熱いお茶やお風呂に入って汗をかくと、すっきりと気持ちよくなり、
身体の内側から動きや要求がでてきて、積極的な感覚がよみがえ
ります。
汗をかくことで疲れている腎臓が働かなくてもすむためで、汗をか
く状態を保つことがこの季節にはといも大切です。
もうひとつ注意が必要なのが、呼吸器の疲労による酸欠状態です。
湿度が多く、気圧も低いので、いつもと同じように肺が働いていても
酸素を体内に吸収しにくくなっています。
そして酸素は脳で半分以上を消費します。
そのため頭がボーっとした状態になりやすく、考えがまとまらない。
また睡眠しても疲れが抜けにくいので、いつも眠いような感じで、よ
けいに頭が働きません。
よぶんなことを考えずに、ゆっくりと生きることもいいことなので、これも
また必要なことかもしれませんが、この疲れが残ったまま暑い夏をむ
かえると、体力がよけいに消耗し、冷たいものやエアコンに頼って、
疲れがまた蓄積する悪循環におちいります。
また血行が悪くなり、脳梗塞などの原因にもなります。
血液は左の首から頭にいき、右の首から心臓に降りてきます。
そのため左の首が硬くなっていると、脳にいく血が少なくなり、よけい
に頭が働きません。
時折暑くなるこの季節は、首にかいた汗が、風やエアコンで冷えの
原因になり、首がかたくなりやすいのです。
首がほんのりと汗をかける状態を維持し、冷えから守るためにタオル
や薄布をまいておくと、とても心地よく、体調の維持にとても有効で
す。
竹布のマフラーなどは涼しくて、汗もとり、冷えにも対応できて、この
季節にはうってつけです。
暑いお茶だけでなく、あんこのお菓子も梅雨から夏にかけてのこの
時期の疲れをとるめのにとても役にたちます。
小豆には解毒作用があり、身体のむくみや疲労に有効です。
水ようかんが美味しく感じるのにはそれなりの理由があります。
晴屋の小豆や小豆の水煮は格別に美味しいので利用されることを
おすすめします。
特に小豆の水煮は5分煮れば、あんこやぜんざいが出来てしまう手
軽さなのに、味はとびっきりの本格派です。
実はこの小豆は「はら山」の和菓子にも使われている、北海道産の無
肥料自然栽培のもので、風味の良さ、味の奥深さ、アクのなさなど
どこにだしても恥ずかしくないスグレモノです。
もうひとつのおすすめは「屋久島縄文水」です。
水の良し悪しを一言で説明するのは難しいのですが、不純物が入っ
ていないことの他に、クラスターという分子集団を作っていない、さ
らっとして吸収のよいものであることが必要です。
縄文水を飲むと、身体にすっと吸収されるのが実感できます。
こうした水は腎臓の働きを助け、血行もよくなります。
汗はでなくても、体内での水の循環が悪くなるこの時期には特にお
すすめです。

季節の音楽とからだ その1 5月の光と影 フォーレ

strong>季節の音楽とからだ その1
5月の光と影 フォーレ
5月の木々を渡る風は新緑をきらめかせ、緑の風と形容したくなり
ます。
光あふれるこの季節、青い空に白い雲も表情を添え戸外にいる
のが心地よい時もあります。
けれど暑く汗ばむ時があるかと思うと、冷たい風にさらされることも
あります。
冬と夏がせめぎあい、光と影、熱と冷、陽と陰が交錯します。
野菜も端境期。
身体を温める滋養たっぷりの冬の野菜と、身体を冷やし鎮める夏
の野菜が入れ替わります。
何をたべていいかよくわからないこの季節には、食べ物だけでなく
私たちの身体の中でも葛藤があります。
理屈にすると面白くなくなってしまうのですが、空が青いのは空気
が青い光だけを吸収せず反射するためです。
そのため紫外線は四方八方からやってきます。
そして新緑は赤だけを吸収しあとは反射するので、余計に紫外線
が強くなります。
私たちもまだ強い日差しになれていません。
そのためこの季節は意外なほど眼が疲れやすくなります。
眼の疲れは迷走神経を緊張させ全身の疲れとして感じます。
また乾燥やほこり、花粉などのため気管に負担がかかり咳がでや
すくなります。
呼吸器は迷走神経とも関連しているので、頭の緊張も抜けにくく
なります。
呼吸器が疲れていると酸素の吸収が悪くなり、何事もめんどくさく
なり、睡眠をとっても疲れが抜けません。
そのため余計に疲れが蓄積して悪循環におちいります。
気分が暗くなり、頭も働かず、何事にも不精になった状態、それが
五月病とか、欝とかいわれているものです。
外で楽しみたくなる気候と内なる沈んだ気分のギャップがこの季節
の特徴といえるでしょう。
まだ冬に溜めこんだ老廃物の処理も完全には終わっていないこの
時期、肝臓や腎臓のケアをして冬の疲れをとると同時に、夏へ
向かい代謝を上げ雑菌などへの免疫力を高めていかなければな
らない、とても微妙で難しい季節です。
沈みがちになる気分と、内にもたげる荒々しさのどちらにも加担せ
ず、静かに遠い目をして季節のうつろいを楽しむのが、この季節
の大人の過ごし方でしょう。
こんな時にぴったりなのがフランスの作曲家、ガブリエル・フォーレ
の音楽です。
オペラが書けなければ一流ではないと言われていた19世紀末に、
室内楽を中心に、奥ゆかしい静かな音楽を作り続けました。
上品で、繊細で、淡い表情なのですが、決して軽薄やその場一
瞬のなぐさみではなく、人間の深い心の営みをとらえています。
代表作は「レクィエム」でしょうか。
父の死を悼んで作られたこの曲には、通常ある「怒りの日」が入っ
ていません。
教会が要求する死への恐れをとれいれず、むしろ死を安息の場
として肯定する視点がふくまれています。
静謐で、内に秘めた美しさはなにものにも換えられません。
素朴で純粋なコルボ、深く濃密なジュリーニ、洗練と純粋が結晶し
たガーディナーが私のおすすめです。
室内楽は多くの演奏がありますがどれにもいいところがあり、どれが
いいというよりただフォーレを聴きたくなったときに楽しめます。
どちらかというとマイナーで、聴く人が少なく、多くの支持は集めない
フォーレを一生懸命演奏するというだけで好感を感じてしまいます。
ただ年代での音楽の傾向の違いは多くありますので、代表作のひ
とつのピアノ四重奏でちょっと追ってみましょう。
一番古い演奏はマルグリット・ロンやティボーたちが演奏したもので、
フォーレと同時代を生きた人の空気感を持っています。
共感が強く、微熱に浮かされたような渦が、今日とは違ったものが
あの時代にはあったと伝えます。
40年代のSPからの復刻です。
後はフランスのレーベルの雄、エラートの全集によるもので、そ
れぞれ5枚組みで3000円位で手に入ります。
70年前後のドワイアンたちの演奏には濃密な感情表現があり、演劇
的な感じがします。
80年前後のユボーたちの演奏は内的感情と表現のバランスがとれ
静かな視線を感じます。
2010年前後のカプソン兄弟たちの演奏は、演奏技術も一流、音質
も素晴らしいのですが、映画音楽を聴いているような少しクールな
感じがします。
もしフォーレの曲からひとつしか選べないとしたら私は「エレジー」
をとります。
それもジャクリーヌ・デュプレという女性のチェリストによるもの
です。
24歳の若さで、生きる喜びと哀愁をすべて表現してしまっているよ
うです。
どうしようもないほどの天才で美貌ですべてをかねそなえていた
ジャクリーヌでしたが、腕の故障などもあり後半生は必ずしも幸せ
とはいえませんでした。
天才は音で人生を語れるのだなと、思い知らされます。
すべてを燃やし尽くし、聴く私たちの胸まで焦がすような演奏です。

春のからだの変動と対処と老い

天候の変化が激しく、体調の維持が難しい季節です。
寒暖の差、湿度の変化、気圧の変動とどれをとっても厳しいのに、
さらに冬の間にたまった老廃物の処理も必要です。
そして夏の暑さや雑菌などへの対処のための代謝をあげるためのか
らだづくりなど、考えていたらとてもできないような変動を私たちは
こなそうとしています。
本当に私たちのからだはよくできていると思いますし、何よりも私たち
自身が自然な存在なのです。
与えられるものとしてでなく、持って生まれたものを生かして生きる覚悟
と工夫が必要でしょう。
いわゆる健康法というものには、この視点が欠けていて、人間を甘や
かしより怠惰になるようにしむけているように感じます。
玄米やその他のいろいろなものたちも素晴らしい食べ物と思います
が、それに頼っているあいだは、本当に健康とはいえません。
からだが美味しいと感じるその感覚こそが、まず最初の一歩で、その
感覚を生かしながら固執せずに、育て、鍛え、伸ばしていくことが必
要です。
これは食べることに限りませんが、新鮮な感性を持って生きていかな
いと、私たち自身が腐っていきます。
老いは確実にやってきますが、その機能の退化や感受性や可動性
の幅の狭まりがあったとしても、少しづつ育てられるものもあると思う
のです。
晴屋ではそうした自分や周囲を育てるためのものを提供していきたい
と考えていますし、音楽やオーディオの話もその延長線上にあるもの
です。
前置きが大変に長くなってしまいましたが、骨盤や肩甲骨、後頭骨
などが開いていくこの時期は、やたらに眠くなったり、食べたくなっ
たりします。
体が開いて緩んでくるので、とても気持がいいという人と、なんだか締
りがなくて気持が悪くて仕方ないという人に分かれます。
いずれにしろ、骨盤が開き、腸が広がることで擬似的な食欲がおき
ます。
食べたい欲求があるからといって食べ過ぎると、体調を崩します。
ただ今の季節は、下痢などで腸内にたまった老廃物を出す時期でも
あるので、広い意味では自然の要求なのかもしれません。
無難な対処方法としては水分の摂取を増やすことです。
縄文水などは本当に美味しいと感じますし、私の場合春はスパゲッテ
ィと紅茶が欲しくなります。
小麦は米よりはたんぱく質が多いためでしょうか。
肝臓の疲れにはたんぱく質が有効なので、チーズなども使いやすい食
材です。
紅茶は苦味の方、ミネラルへの要求かもしれません。
春は苦いものが食べたくなります。
タラの芽やうど、山菜、蕗などの苦味を美味しく感じます。
苦味はミネラルで体調の変化に必要な栄養が含まれている他、内臓
や体全体を刺激して活性化してくれます。
ですから活性化が必要ないこどもたちや活性化を好まない傾向の
ひとたちは苦味を嫌います。
眠りの要求も今は微妙です。
後頭骨が開いていくこの時期ですが、左右交互に動いていき、その
左右差がある時に頭がボーっとした感じがあって、眠いと思うのです。
ある程度付き合いながら、睡眠の質を維持しなければなりません。
寝過ぎれは睡眠は浅くなり、熟睡できなくなります。
今の時期は乾燥や気圧の変動、埃や花粉の影響もあって呼吸器
がくたびれやすい時期です。
呼吸器が疲労していると酸素の吸収が減り、睡眠をとっても疲労
が抜けにくくなります。
からだだけでなく頭の疲労も蓄積し、呼吸器が疲れているため行動
する気力もわかず何もかも面倒くさくなり、いわゆる欝の状態になります。
ですから、食欲だけでなく、呼吸器や睡眠の深さにも注意が必要です。
呼吸器や頭の疲れは、眼とも関連があります。
紫外線が強くなるこの時期は、眼も疲れやすくなりますが、同じ迷走神
経の疲れとして呼吸器もいっしょに疲労します。
逆に眼の疲れをケアすることで頭の疲労を軽減し、睡眠を深くすること
もできます。
おすすめは眼の温湿布です。
洗面器にぎりぎり絞れる温度の熱いお湯を用意し、眼と神経が通ってい
るこめかみを暖めます。
温度が下がったらお湯でで暖めながらおよそ20分間、リラックスした体
勢で休みます。
自分でタオルを絞るより、だれかにやってもらった方が効果は高いよう
です。
これはパソコンや読書の疲れにも有効です。
この時期はなるべく眼を使わずに休める工夫も必要です。
その他にも骨盤の変動で股関節や節々が痛んだり、皮膚などから老廃
物を出したりして、とても体調の維持が難しい季節です。
けれどそういうものたちも、生きているから起きる、生きるために必要な
ことなのですから、ただ薬に頼ったり、無理に否定したりせず、ひとつ
の自然な経過として、自分を信じてやりすごすべきものでしょう。
うっとおしさや痛みも生きるために必要な感覚に違いありません。
歳をとってこうしたことを自然に受け入れられるようになり、様々な
鎧を取り去って、素朴な自分に帰っていくのだったら、老いも自分を完
成させるひとつの過程として受け入れることができます。
社会の情勢は厳しく、天候も荒々しく、生きるのがとても難しい時代では
ありますが、まだ私たちには選択の余地と、歩むべき道があるように感
じます。

旬のくらし 番外 暑さへの対処

暑さへの対処
厳しい気候が続いています。
気温が高いだけでなく、湿度もあるため、雑菌が繁殖しやすく、免疫機構
に負担がかかっています。
そのため身体は良質のミネラルや酵素を求めています。
汗によって体内のミネラルが失われるため、バランスの良いミネラルがど
うしても必要になります。
ミネラルの欠乏で免疫力は制限され、無気力になったりもします。
また酵素は免疫が働くためには絶対に不可欠の成分です。
体内でも作ることができますが、それにはエネルギーを必要とするので、
食物としてとる方が効率がいいのです。
酵素はたんぱく質の一種ですが、その種類によって様々な働きをします。
ただ加熱すると壊れてしまうため、生のまま食べるのが有効です。
話題の甘酒などの発酵食品は酵素の宝庫です。
きゅうりに味噌をつけて食べるなどというのは全く理にかなった夏の食事
です。
果物にも酵素は豊富に含まれています。
チーズやヨーグルトも美味しく感じ、実際に有効です。
「醍醐のしずく」というお酒も酵素が豊富でとても美味しく感じます。
酒かすももちろん役にたちます。
水分もたっぷりとり、汗もしっかりかいても、それでも腎臓にかかる負担は
大きく、尿が茶色だったりします。
免疫が働いて老廃物を体外に排出しているのです。
腎臓がくたびれると無気力で、身体が動かなくなります。
尿と汗は同じ成分なので、できるだけ汗として排出すれば腎臓の負担は
軽くなります。
腎臓がくたびれたまま秋になると、今度は夏の疲れが肝臓にいき、腎肝同
時に疲れて身動きがとれなくなります。
できるだけ汗をかいたほうがいいのはそのためです。
この暑さのため、エアコンは不可欠と思いますが、温度は汗をうっすらかく
程度で29~30℃をおすすめします。
またこの時期の首の冷えには特に注意が必要です。
汗をかいたまま冷たい風にあたると即座に冷えてしまいます。
再度すぐに汗をかくと回復しますが、内攻して長期化すると身体に大きな
負担をかけます。
内臓に負担がかかり、働きが弱まって食欲不振や栄養の不足となり、体力
の衰えと免疫の低下で余計に身体が弱ります。
冷たい飲み物に頼っていても同じように内臓が弱ります。
冷たいものを摂っても、その後に熱いお茶や味噌汁をとることで感覚はリセ
ットし、冷えを回避できます。
また首にタオルをまいておくと、適度に汗をかきながら、冷えないように
吸い取ってくれるので、冷えの予防や体力の維持に有効です。
始めはベタベタとしている汗ですが、身体の老廃物をだしきってくると、さ
らっとして、まとわりつかないものに変ってきます。
本当に身体に有効な汗はそうしたものですが、なかなかそこまで出し切る
のには時間がかかります。
冷えをそのまま放置すると、内蔵だけでなく、循環器系にも問題が生じ
ます。
血行が悪くなるので、体力が落ちますが、首の冷えは特に頭の血行と
関係があります。
冷えることで首が硬くなり、血行が悪くなります。
人間は血の半分以上を頭で使っているそうです。
左側から上り、右から下がってきます。
左の首が硬いと血の不足で頭が働ず、右が硬くなっていると血がた
まって頭の中が勝手に無余分なことを考えてまとまりません。
何れの状態も脳梗塞の原因となります。
首は決して冷やしてはいけない大事な場所なのです。
暑さを感じなくするために首に冷たいものをまいたりするのは、その時は
心地よくても病気を作るもとです。
絶対に避けていただきたいことです。
唯一冷やすのが有効なのが、熱中症の時に、頭のてっぺんを冷やすこと
で、タオルに氷を包んでのせると、症状の緩和に役立ちます。
暑さへの対処として20分から40分ほどの昼寝はとても有効です。
本当は暑い時は働いてはいけないのですが、残念ながらそうも言って
いられません。
時間の許す方はご利用下さい。
また湿気が多いために呼吸器もくたびれやすくなっています。
同じだけ肺が動いても、湿気があると酸素の吸収が少ないのです。
そのため余分に動かざるをえません。
またこういう時は、睡眠しても酸欠状態のため、疲れがなかなか抜け
ません。
気温が25℃以上だと熟睡できないようですが、それとあいまって、余計
に疲れが蓄積します。
夏は老人にとって本当に疲れる時です。
子どもはメキメキ成長し、老人はメッキリ衰える明暗を分けるときです。
そういう意味でこの時期をどう過ごすかで、この一年の過ごし方が左右
されるとても大事なときです。
暑さをやりすごしながらも、先の楽しみを維持できるような過ごし方が、人
の嗜みとして試されます。

旬のくらし その11  一年の流れ 季節と共にある暮らし

旬のくらし その11  一年の流れ
季節と共にある暮らし

不順な天候が続いています。
あまりに不順なことが多く、それが普通のことのようにも思えてきます。
季節の変動と体との関係を探ってきたこのシリーズですが、日本の四
季のうつろいと共にある私たちの身体や感性を見直そうとする試みで
もありました。
しっとり、じっとりして、腰の座った私たちの祖先の分化はすでに過
去のものとなってしまったのかもしれません。
天候と、身体と、心は密接に繋がっています。
うっとおしい梅雨時には、気圧も下がり、湿気も多く、腎臓や呼吸器
に負担がかかります。
汗がでにくいために水分の代謝や循環が悪くなり腎臓がくたびれ、
肺も酸素をとりこみにくくなり酸欠になります。
そのため身体がだるくなり、感性も重く湿りがちです。
けれど、こうした状態を耐え忍ぶことで育つ、しっとりとした思いやりの
ある感覚もあります。
また暑い夏には、たっぷりと汗をかき、代謝を最高度にあげた状態だ
からできる、積極的で前向きな感性と行動力があります。
そして秋になり、実りの時をむかえ豊穣の時を楽しみながら夏の疲れ
を癒し、冬に耐える体勢をつくる、自分と向き合わざるをえない時が
あります。
冬には寒さに耐えて集中し、自分の感性の純度を高めて次の飛躍
を待ちます。
こうしたうつろいを繰り返しながら育ってきた私たちの感性と身体な
のですが、近年はこの波にのるのが極めて難しくなっています。
寒い冬の後、急速に温度が上がり、縮こまっていた身体を徐々に拓い
ていくゆとりがありません。
またこの季節も荒々しく変動する天候で、湿気に耐える体勢をとる
か、暑さに耐える体勢に移行するか身体は迷い、中途半端なままに
時間が過ぎていきます。
この中で自分の体調や感性を保つのは、年取った私たちには極め
て難しい作業となっていますし、若い世代にも自分のエネルギー
をコントロールするのが困難な時代だといえるでしょう。
しかしこうした時だから、私たちは厳しく試され、吟味されているとも
いえます。
それは季節と私たちのかかわりにとどまりません。
私は現代の教育システムは人を人らしく育てるためのものではなく、
社会のパーツを作るためのかなり暴力的なものだと認識しています。
紋切り型の「正論」を唱える評論家やマスコミ、それを文字通り受け取
る真面目で単純な多くの人たち、すでに何も自分で考えない「教育」
が行き届き学校に子どもを押し付ける親たち、当然のようにシステ
ムや権威にぶら下がって生きる人たちがいます。
もちろん学校は今の世で生きるためにはどうしても通り過ぎなければ
ならない、必然的なものです。
そしてそれに少しでも血のかよったものとし、人の生きる余地を残そう
とする多くの人の努力があるのも知っています。
けれどこのシステムを正しいものとして、絶対視することはできません。
それをすれば、懸命に何かを伝えようと努力している現場の人たちや、
学ぶことで自分を高めようとするこどもたちのひたむきな姿勢を無に
して、経済と能率を優先し人間の個性を潰す動きを助長することに
なります。
現実に対する厳しい眼差しと同時に、ここで生きる覚悟が必要とされ
ます。
残念ながら逃げ場はどこにもないでしょう。
これは教育に限らず、会社や社会でも同じことがおきています。
社会の片隅でなるべく世の流れとは関係のないところで活動しようと
している晴屋でも根は変りません。
特別なもの、高いけれど他よりは質の良いものを追求していれば、
それは経済による支配を是認し、その動きを加速するものになります。
けれど経済活動なしに生きていくことはできません。
晴屋では優越的なものでなく、なるべく普通のもの、当たり前である
もの、自然も人も共に生きるために必要なものとして野菜や食べ物を
扱っています。
こうした本来はどうあるべきかという認識と、今の一瞬一瞬受け入れて
懸命に生きることの両立があらゆる場面に求められています。
厳しい季節の変動への対処にも同じことがいえます。
本筋にあるべき変化と、それに至らないあるいは過剰な反応を見極め、
ギャップを埋める細やかな作業が必要です。
自分らしく個性を持って生きることを取り戻すため、食べることに真剣
に向き合うこと、自分を犠牲にしてもこどもたちを育てること、エアコン
や薬になるべく頼らず季節とともに生きることはとても有効な手段です。
生きるのが難しい現代だからこそ、真摯な芸術や自然のうつろい、人
のやさしさに感じることも多く、得られる喜びもあるかもしれません。

旬のくらし その10  5月中旬 夏への準備と眼の疲れ

旬のくらし その10  5月中旬
夏への準備と眼の疲れ

寒い時間が次第に少なくなり、暑さを感じるときが増えてきました。
丁度よいのはごくわずかで、暑さと寒さが交互にやってきます。
ほんのりでもかいた汗を冷たい風がよぎると、広がった皮膚が急に
縮こまり「冷え」という状態になります。
この季節は首や胸を冷やすことが多くなり、呼吸器系に変動を起
しやすくなります。
首には迷走神経という呼吸器をつかさどる神経が通っています。
魚類が陸に上がるとき、肺や横隔膜の筋肉が足りず、仕方なしに顔
の筋肉を流用しました。
そのため神経も背骨からでなく、首から呼吸器系と繋がっています。
不合理に長い経路を通って繋がっているために「迷走」神経の名
がついています。
首を冷やすことで迷走神経が緊張し、呼吸器に過敏な反応がでます。
そのため咳や喘息になりやすくなります。
胃や消化器系とも関連があって、胃や腸が急に広がると咳や喘息
がおきやすくなります。
豆類やあんこは特に腸の内部で膨らむため要注意で、その他の食
べすぎも警戒したほうがいいでしょう。
咳の外的な原因として、花粉や埃、話題のPM2.5、空気の乾燥なども
あげられます。
咳自体は気管や肺に入った異物を出そうとする働きなので極めて
健全なものです。
これを無理に止めればいずれ、呼吸器の大きな病気になるでしょ
う。
ただ本来は気管の中の繊毛が働いて、自然に埃や異物を出してく
れています。
けれど乾燥していると繊毛がうまく働けず、咳で出すしか方法がなく
なります。
ですから水分の補給はとても大切です。
ただしカフェインのあるものは利尿作用で水分が体外に出てしまうの
で役にはたちません。
ジュースやビール、牛乳も有効ではありません。
良質の水、味噌汁、ルイボス・麦茶などのノンカフェインのものが有効
です。
咳は長引くと気管が炎症を起こし、
咳が止まらなくなります。気管の炎症には柑橘系が役にた
ちます。
呼吸器が疲れ、胸が狭まってくると睡眠が浅くなり、寝ても疲れがと
れなくなります。
そのためにも汗を冷やさず、水分を補給することはこの季節を無事
に過ごすのにとても大事なことです。
また迷走神経は眼とも関連があります。
そのため眼が疲れると呼吸器も疲れやすくなり、睡眠も浅くなります。
パソコンやテレビの疲れだけでなく、この季節は紫外線への警戒も
必要になります。
植物にとっても有害な紫外線は、新緑の緑はよく反射しています。
この季節は、特に紫外線が強くなっているのと、まだ夏の体勢にな
りきっていない私たちの身体は、強い光で眼が疲れてしまうのです。
眼を瞑って手の平をやさしく眼にあてて、静かな時間を過ごすのも
よいのですが、もうちょっと積極的な方法として熱いタオルを眼とこ
めかみに乗せて20分程横になって休むのもとても心地よく、有効な
手段です。
この時、熱いお湯を用意しておいて、何度かタオルをしぼって熱さ
を維持します。
一人でやるより、他の人に手助けしてもらう方が効果が高いようです。
「冷え」も程度問題で、後でもう一度汗をかけば治ってしまうものか
ら、風邪をひいて発熱して解消するもの、下痢で発汗の変わりにな
って治るもの、冷房等で長年の習慣的な状態になり、腎臓や内臓の
トラブルやリューマチまでにいたるものまで様々な段階があります。
ベタベタした汗でなく、さらっと乾くような汗をかく状態を維持し、皮膚
の弾力を保っていることが健康を維持し、個性を生かした生活をす
る基礎になります。
外での遊びも楽しい季節ですが、それと体調の維持も両立していく
難しい季節でもあります。

旬のくらし その9  2月中旬 春の兆し

旬のくらし その9  2月中旬

昔から三寒四温といわれる冬から春に移行するこの季節の天候です
が、一度暖かさに慣れた私たちの身体はとても寒さに敏感になり、冷
えに弱くなります。
冬の間の代謝を下げてギュッと縮こまって寒さに耐える体勢から、夏
の高温や雑菌に対処できる代謝を上げて積極的な活動への変化する
この季節は、上手く過ごすのがとても難しいときです。
冬の間にためこんだ疲れや不用なものたちもぞろぞろと出てきます。
肝臓や腸に蓄積した老廃物を排出するため便秘や下痢になったり、
皮膚から直接排出するものもあり、あちこち痒くなったりします。
身体の中では、骨盤、肩甲骨、頭の後頭骨が開いてきて、姿勢や動
きが変っていきます。
骨盤の後ろにもう一枚骨盤を重ねているような違和感や、肩甲骨の
じくじくとした痛み等の他、後頭骨が開いてくるとボーっとして眠たく
なり、頭が働くなります。
「春眠、暁を覚えず」などと表現され、眠くて仕方ない時が多くありま
す。
また骨盤が広がるため腸も広がって、空腹感が生じ、不必要に食べ
てしまうことも多くあります。
この季節の食欲は擬似的なものとして扱い、本物ではないので要求
を押さえ飲み物やカロリーの低いものでごまかす方が無難です。
骨盤、肩甲骨、後頭骨は相互に関連しながら左右交互に開いていき
ます。
ちなみに肩甲骨は人間が四足だったころの名残で、前足の骨盤だっ
たものです。
こうした変化は5月中旬まで続き、それまでに夏への身体の対処は
完成するのが普通です。
この動きをスムースにするために、私たちは風邪をひき、発熱や発汗
で動きが円滑になります。
こうした変化がうまくいかないと、夏に耐える力が身につかなかったり、
身体の感覚を見失って気持と身体が別れ別れになります。
欝や五月病などといわれるものもそれにあたります。
季節に対処する動きには個性があって、みな違う経過をとります。
変動が少ない人も、どうしようもなくなる人もいます。
早く来る人も、遅く来る人もいます。
人間は大きく2種類に分けることもでき、感受性や気持が先に変って
身体が付いていくタイプと、反対に身体が変ってから感受性や気持が
変っていくタイプがいます。
一般的に前者の方が季節の変化を早く大きく感じ、そのため抜け出
すのも早くなります。
私などは圧倒的に前者で、1月の15日頃には春の兆しを感じ始め、
2月に既に絶不調に陥ります。
身体が自分の身体ではないような感じでコントロールが効かず、自分
が何をしているか、何のために生きているか見失って、全部投げ出
したくなります。
もちろんこれも擬似的な感覚であり、あまり真剣に深入りせずにつき
あうようにしています。
歳をとった今はそれなりにやり過ごしているこの感覚も、若いときには
内なる嵐を原動力として新しい時を迎えるには必要な物でしょう。
けれど思い付きがいつも正しいとは限りません。
考えても答えが見つからない場合もあります。
そんな時、私は身体に聴きます。
頭にその対象を思い浮かべ、心で「やる」と呟いて身体の反応を確か
めます。
息が深くなったりお腹が温かく感じられたらそれは正解で、自分にとっ
ては良いことなので断固行動を起こすべきです。
反対に息が浅くなり、お腹が硬くなったり、冷たい感覚があったらそ
れはNOの合図で避けるべきことです。
不調のこの2月でもやってみようと思い浮かぶことはありますが、身
体に聴くとたいていNOです。
今まで2月に始めたことでうまくいった試しがありませんし、かえってろ
くでもない要求を感じたりします。
整体の指導者に「2月はいつもどうしていいか分からない」と質問した
ら、「一年中いい状態とは限らない」とクールに言われてしまいました。
なるべく大人しくしているしかないようです。
これは私の場合で人により、反応の時期や出方は違います。
5月に同じような状態になる人は多くいますし、梅雨時に陰湿にな
る人も、夏に無気力になる人、秋にいらいらとする人など身体の個性
により様々です。
いづれにしろ、まだ寒い日も多くあり冷えの対処もしながら、冬の身体
から脱皮して新しい身体を作っていくという、とても難しい季節が2月
です。
食欲や睡眠欲などとも、付かず離れず付き合って、次の季節に自分
の立ち位置を作っていかなければなりません。
普段の生活の中で、社会や仕事や付き合い、ネットからの情報など
外からの刺激に対処して生きている私たちですが、こうした不調の時
に内なる声に耳を傾けることの大事さを思い知らされます。
こうした時間もきっと必要なのですね。

旬のくらし その8  1月上旬  寒さと心臓と血行

旬のくらし その8  1月上旬
寒さと心臓と血行

いよいよ、一年で一番寒い季節がやってきます。
日差しは明るさを増しているのに、気温はとても低く、その落差がより
寒さを厳しく感じさせます。
寒さに耐えるよう、ぎゅつと縮こまっている私たちの身体にもいろいろ
な負担がかかります。
その中で一番要注意なのが、心臓と循環器の血行の問題です。
寒さに縮こまった血管や筋肉の塊りである心臓は、体調の悪さに直
結する場合が多くあります。
硬くなり、動きにくくなっている状態がどうなのかは、言うまでもありませ
ん。
整体では、夏は後ろからの風による首や背中の冷えを警戒し、冬は
前からの風による胸や首の冷えを警戒します。
心臓の周囲を冷やすことは、心臓の弱っている人には大敵です。
同じように血管が硬くなって弾力を失うことで循環器系に無理がか
かり、特に脳の血行に問題を起こしやすくなります。
血液は左の首を通って脳にいき、右の首から心臓に戻ります。
左の首が冷えれば脳梗塞をおこしやすくなり、右の首を冷やせば脳
の血圧が上がって血管が切れたりしやすくなります。
また血行が悪いため、身体の無意識の働きで血圧を上げるための弊
害も多くあります。
首は冬でも、夏でも決して冷やしてはいけない場所です。
夏に首を冷やして汗を内向させ、体調を崩す人も多くいます。
脳梗塞や血管が切れたりという大きなトラブルだけでなく、目まいや
無気力など血行や首の冷えでおきます。
先月に引き続き身体全体の冷えへの対処も必要ですが、水分はそろ
そろ冷たいものも必要になります。
カフェインの入っているものは避け、暖かな水分がいいのは同じなので
すが、時折飲む冷たい水がすっと身体に吸収されていく感覚はとて
も快感があります。
しかし一方、身体は次の季節に向かった動きもはじめています。
私は例年1月15日前後に春の身体の変化を感じます。
冷たい風の中に春の気配を感じ、ホッと身体が緩んで、身体の中か
ら動きがでてきます。
冬の代謝を落として寒さに耐える体勢から、夏の代謝を上げて雑菌
などに対抗できる身体への変化が徐々に始っているのです。
この動きには個性があって、早いのがいいというわけではありません。
けれどいったんこの変化が始ると、寒さに対抗する力は失われていき、
余計に寒さに弱くなって、やたらに寒さに敏感になります。
厳しい寒さに耐えながらも、その力を減らして、次の力を得ていく、そ
んな矛盾しながら必要な働きを、私たちの身体は無意識に選び、向
かっていくわけです。
これを頭の知識で乱すことほど、馬鹿げたことはありません。
ウイルス性以外の大概の風邪といわれているものは、こうした変化に
大して積極的に身体を変化させようとする、大切な働きです。
対処療法で無理に熱を下げたり、症状を押さえ込む薬が、どれほど
不必要で邪魔なものかお分かりでしょう。
体力が極端に落ちているときは風邪が致命傷になる時もありますが、
それ以外は積極的に利用して季節の変化に対処し、身体の疲れを
抜き、明日への活力を得る機会になります。
そうした自然に持つ力を信じ、自分にも子どもの中にも育てることで、
私たちはより強い存在となり、自分の個性を生かして生きることができ
るようになります。
寒さに対処しながら暑い季節への準備をし、風邪などの変動を見据
えながらその中にある生命力を信じ見守るというのは、ある意味刃の
上を渡るような際どさがありますが、それこそが生きる感覚そのもので
あるという気もします。

旬のくらし その7  12月上旬  冷えと渇き

旬のくらし その7  12月上旬
冷えと渇き

気温が下がり、乾燥した気候が続きます。
気管は乾いて繊毛がうまく働かないため、咳でほこりを排出する機会
が増えてきます。
不要なものや雑菌を体外にだす大事な働きです。
無理に止めるのでなく、咳によってのどや扁桃腺が炎症を起こし、ひ
どくならない程度にコントロールして付き合っていくものです。
みかんや暖かい水分が炎症を和らげ、身体を緩めるのに有効です。
これからは乾燥だけでなく、冷えに対しての備えも必要になってきま
す。
身体が冷えた状態では、汗は出にくくなり、内蔵の働きも抑制され、
身体も感受性も縮こまった状態になります。
中にはギュッと縮むことに快感を感じ似合っている人もいますが、大半
の人たちにとっては冷えて縮むことで、自分本来の力が出せない状態
になります。
身体が冷える前提として、まず渇きの問題があります。
小さな水たまりは早く凍り、大きな湖はなかなか凍結しないのと同じ
で、水分が豊富に身体についていると、冷えの影響を受けにくくな
ります。
冷えているか、そうでないかの一番の目安は左足の親指から数えて
三番目と四番目の指の間隔が狭まっているどうかで判断します。
ここが狭まっていれば冷えの影響を受けているということですが、こ
の場所は冷えの解消にも役立ちます。
その間隔を広げるように手の指で力は入れずに押し広げるようにす
ると、次第に広がってきて、お腹が暖かくなり、冷えが解消していきま
す。
足湯の前にすることで、足湯の効果が高まって身体をより温めてくれ
ます。
冷えの解消のときに下痢をともなうことがありますが、これは内攻した
汗が腸からでている状態と考え、気にせず、むしろ積極的前向きに
とらえることができる兆候です。
お風呂も身体に水分を補給するのにとても有効です。
特に「おふろ石」で活性化したお湯は身体にしみて暖め、皮膚の乾燥
を和らげてくれます。
ゲルクリームも同じようにとても役にたちます。
冷えも、冷えているかそうでないかの二者択一でなく、間に様々な状
態があります。
自分の可動性の範囲をできるだけ確保し、動きの中の動きを感じて、
生き物としての充実した生を全うすること以上の目的は私たちにはあ
りません。
この可動性が狭まり、どちらにも動けなくなった時が私たちの寿命を
向かえる時です。
薬や知識に頼っていると、その時は無事に過ごせても、可動性の
範囲は狭まっていきます。
冷えについては血行や心臓の問題も絡んできますが、これはどれだ
けお伝えできるか分かりませんが、次回に書いてみたいと思います。

旬のくらし その6  10月上旬  秋の養生

旬のくらし その6  10月上旬
秋の養生

冬に向かい舵を切り、動き始めている私たちの身体。
夏の間の代謝を多くして雑菌に対抗する活発な状態から、代謝を落
として少ないエネルギーで寒さに耐えるギュッと締まった状態に脱皮
していきます。
皮膚は引き締まり、骨盤や肩甲骨、後頭骨なども締まって、まき散らし
鬱散するより、集中する方向に身体も感受性も変わっていきます。
しかし一気に変ることはできなくて、左右交互に変動が起きたり、夏の
間に疲れた腎臓や肝臓に休息を与えたりしながら、徐々に変わって
いきます。
自然に即した生活をしている人たちは、こうした季節の変わり目に風
邪をひき、汗をかいたり、熱を出すことでこの時期を乗り越します。
こうした風邪の積極的生かし方の急所は、熱がある間はなるべく普通
に過ごし、その後の平熱以下の時期を静かに休むことです。
私などは忙しくて風邪をひくひまもありませんが、決して自慢できるこ
とではありません。
秋のしんどい時期を乗り切るポイントの一つは、肝臓を休めることです。
良質のたんぱく質を中心に、美味しい季節の幸を少しづついろいろ
楽しみ、食べる量は減らすことが必要です。
もう一つが腎臓を休めることを含めた渇きへの対処、水のとり方です。
寒くなり始めると身体の細胞の一つ一つが縮んで弾力がなくなるた
めか、水分が溜められず体外に出やすくなり、トイレが近くなります。
それによって不必要に身体が渇き、冷えやすくなり、体内の水から老廃
物を濾しだす働きをつかさどる腎臓に負担がかかりやすくなります。
この時期に身体に水分をつけるためには、冷たいものでなく暖かい
水分が有効です。
ただしカフェインの多い、珈琲、紅茶、緑茶などは利尿作用でかえっ
て水を消費するので役にたちません。
牛乳やジュースなども水分の補給にはなりません。
ほうじ茶や温かい麺、鍋物、味噌汁などは有効で実際とても美味しく感
じます。
この時期のもう一つの大きなポイントは、迷走神経の緊張と咳の問題
です。
私なども咳が長く続くタイプで、どうしても気管に負担がかかります。
咳は一つには気管の中の余分なゴミを外へ出そうとする働きで決し
て邪魔なものではありません。
空気が乾燥し、気管の中の繊毛がうまく働かなくなってくると、自動的
にはゴミを出せないので強制的に外へだそうとしているのです。
しかし長く続くと気管が炎症を起こし、咳が止まらなくなり、体力を消
耗していきます。
気管の炎症には柑橘系のものが有効です。
食道から気管に直接吸収するような実感があります。
一時むせたりしますが、それも一つの経過として積極的に利用して
下さい。
咳や喘息のもう一つのポイントは迷走神経の緊張です。
陸上動物は魚類から進化する時、肺の筋肉が足りずに顔の筋肉を
利用しているそうです。
横隔膜は元々は頬にあったものだそうで、その筋肉の神経は顔から
首を経て横隔膜に至っています。
神経が迷走しているのでその名がついています。
そのため寒くなると首が冷えるために過剰に迷走神経や呼吸器が緊
張し、それが咳や喘息という形であらわれます。
咳をするごとに少しづつ迷走神経は緊張が休まります。
この咳も自然な働きですが、やはり続けば体力は確実に落ちます。
迷走神経は眼の疲れや、頭の疲れとも関係していますので、テレビ
やゲーム、パソコン、読書を控え、静かに休む時間が必要になります。
身体の中では、骨盤の淵、鎖骨、左腕、首などに有効な場所があり
ますが、何れも力は入れずに時間も短く触ります。
お風呂に入って首までつかるのもとても有効です。
咳にも暖かな水分をとって、首の緊張が少しでも緩む体勢をとるこ
とが長い目から見て役にたちます。
秋は、夏の疲れがでて、渇きや冷え、咳への対処も必要で、あまり
過ごしやすい季節とはいえません。
けれど暖かな飲み物やごく少量の旬の幸には換えられない美味しさ
があります。
ひそやかで、ひめやかな楽しみが秋にはよくあいます。